先日びわ湖ホールでの「ばらの騎士」の上演があったおかげで、この2月、3月は同オペラのいくつもの過去映像をたっぷりと観直す機会が持てた。リヒャルト・シュトラウスの最も人気ある演目のことだけあって、録音だけでなくライブ上演の映像でも実に多くの質の高い作品が残されている。上演時間も決して短いものではないので、これらを一作品ずつじっくりと腰を据えて観通すと、結構な時間は要する。市販のDVDやブルーレイも多くの選択肢があるし、NHKも以前からこの演目には力を入れているようで、現在の〈NHK BS-Premium〉が〈NHK BS-hi vision〉の頃から放送したものを録り貯めたものだけでも数種類になる。
①
2008年はカラヤン生誕100周年ということもあってNHKではカラヤンの特番が組まれ、そのトリに1960年のザルツブルク祝祭大劇場こけら落とし公演として上演されたエリザベート・シュワルツコップ(元帥夫人)とオットー・エーデルマン(オックス男爵)、セーナ・ユリナッチ(オクタヴィアン)、アンネリーゼ・ローテンベルガー(ゾフィー)、エーリッヒ・クンツ(ファニナル)ら主演による(以下、同配役順)カラヤン指揮ウィーン・フィル演奏の「ばらの騎士」公演のカラー映像 が放送された。いかんせん古いフィルム映画方式による撮影なので画像の粒子の粗さや色調の不均一さ、モノラルの音声などの問題はあるが、この歴史的な公演を基本的にライブ収録(一部映像は別撮りの編集もあるように見える)した貴重なカラー映像であることは間違いない。
②
翌2009年1月には、R.シュトラウス没後60年ということなのか、1994年3月にウィーン国立歌劇場で収録されたカルロス・クライバー指揮ウィーン国立歌劇場管弦楽団演奏、フェリシティー・ロット、クルト・モル、アンネ・ゾフィー・オッター、バーバラ・ボニー、ゴットフリート・ホーニックら主演によるこれも歴史的な公演の模様が鮮明なハイヴィジョン映像で放送された。カルロス・クライバーが好きかそうでないかは別としても、「ばらの騎士」の映像としてまず第一に観るべき(聴くべき)公演の記録としてこれを第一に挙げることに異を唱える人は少ないだろう。指揮者、歌手の出来、オケの演奏、演出のどれを取っても非の打ちどころがない。
③
同じカルロス・クライバー指揮として特に有名なのは、1979年バイエルン国立歌劇場での演奏(グィネス・ジョーンズ、マンフレート・ユングヴィルト、ブリギッテ・ファスベンダー、ルチア・ポップ、ベンノ・クッシェら主演、オットー・シェンク演出)の映像で、LDの時代から何度も教科書のように観てきた傑作だ。いまでもLDで観ようと思えば可能ではあるが、ディスクは重いしかさばるし機械の作動性も心配なので、数年前にさすがにこれと「こうもり」とMETの「トゥーランドット」はDVDに買い替えている。TVがまだブラウン管で走査線数も少なかった当時はこの映像でも実に美しくきらめいていて迫力があったが、いまのTVの規格ではその頃の良さが再現できないのが残念だが、音声は当時と変わらない良質なステレオで聴けるのが救いだ。B.ファスベンダーの、妙に取って付けたかのようなキザ男っぽい演技がちょっと笑える。この映像はNHKで放送されたかは覚えていない。
④
やはり2008年1月頃にNHKで放映されたのは、前年2007年11月に来日したドレスデン国立歌劇場管弦楽団のNHKホールでの公演でファビオ・ルイージ指揮、アンネ・シュヴァネヴィルムス、クルト・リドル、アンケ・フォンドゥング、森麻季、ハンス・ヨアヒム・ケテルセンら主演。11月に収録して翌年1月早々に放送という異例のスピード感に驚いたが、NHKホールで収録し、日本人も主役で出ているので強い〈はっぱ〉がかかったのだろう。この公演のみウヴェ・エリック・ラウフェンベルクの演出で他は大体オットー・シェンク演出をもとにしているものが多いので、やや毛色が違っていてファニナルの居館がウィーンの高層ホテルかアパートメント(日本で言うマンション)の上層階となっているが、それでもまだ全体としては保守的な部類だと思う。第三幕の居酒屋では、舞台はウィーンなのに駆け付けた警察官の制服が東ドイツ時代を彷彿させるようなコスチュームなのはドレスデンの演目だからかも知れないが、いま見るとちょっとちぐはぐな印象。演出よりもいまひとつに感じたのは、主役の女声3人の歌唱の魅力がいまひとつだったこと。特に元帥夫人のシュヴァネヴィルムスは美形だが声の伸びやかさがひまひとつ(特に高音部)で魅力がない。この人は、その後もザルツブルクやバイロイトで主役を張っているが、どうもビジュアルで得をしているようにしか見えない。カンカンとゾフィーにもどこか距離感があって、肝心な恋愛感情が伝わってこない(互いにあまり熱く見つめ合っていないし、森はとりあえずミスなく歌いきることに必死で演技にまで余力がない感じ。カンカンのアンケ・フォンドゥングもどこか冷めている感じがする)。おまけに核となるオケの演奏にいまひとつふくよかさや艶がなく有機的なつながりが聴こえてこないし、ところどころ聴こえるミストーンも気になる。これが本当にこの曲を初演した由緒あるドレスデン国立管か?それともまだ指揮者との馴染みが薄かったのか?ダビングに落としたディスクに問題があったのか?色々と考えさせられる演奏だった。
⑤
メトロポリタン歌劇場2010年公演の模様のNHK放送(2011年2月)の映像。エド・デ・ワールト指揮メトロポリタン歌劇場管弦楽団演奏、ルネ・フレミング、クリスティン・ジグムンドソン、スーザン・グラハム、クリスティーネ・シェーファー、トーマス・アレンら主演。プラシド・ドミンゴによるナビゲートとバックステージでの歌手のインタビュー付き。少なくとも、上記の④を観た後にこれを観たら、歌手・オケともにそれとは真逆のゴージャスでボリューム感の溢れる演奏と超高精細の美しい映像による豪華舞台で、これを観たら、あぁ、やっぱりMETもいつかは一度は行かないとなぁ、と思っているうちにコロナ禍となってしまったのだが、この勢いは復活しているのだろうか。上のアンネシュヴァネヴィルムスはルックスの良さだけだったが、その点ルネ・フレミングは声も良いしチャーミングだし、METで大人気なのもわかるよなぁ、って感じだ。カンカンのスーザン・グラハムは第一幕でオックス男爵登場の場面などは本当にメイドさんみたいだが(少なくとも新入りのメイドには見えないw)、歌唱はとても良い。クリスティン・ジグムンドソンのオックス男爵もとてもうまくて、さすがにMETの舞台は贅沢だと実感。エド・デ・ワールト指揮によるオケは繊細感と音圧の分厚さを兼ね備えていて聴きごたえ満点だ。ヨーロッパ的ではないかも知れないけれども、やっぱり音の分厚さって大事だ。おまけに札束でできたような、この超豪華な舞台セットは他では真似できようもない。
⑥
2014年ザルツブルク音楽祭でのフランツ・ウェルザメスト指揮(演出ハリー・クプファー)ウィーン・フィル演奏。クラッシミラ・ストヤノヴァ、ギュンター・グロイスペック、ソフィー・コッホ、モイツァ・エルトマン、アドリアン・エレートら主演。今回の聴き返しには間に合わなかったが、放送後すぐに一度飛ばしで映像を観た。なので演奏の詳しい記憶は残っていないが、ウィーン・フィルらしい豪華な演奏だったと思う。何よりも2014年のこの時点で、ハリー・クプファーがザルツブルクでいまも健在だというのに驚いたうえに、背景の多くが高精細なCGというのにまた驚いた。舞台設定は初演当時の20世紀初頭に置き換えられていて、馬車のかわりにクラシックカーがステージ上に載っていたと思う。この後、いずれまた再度鑑賞し直してみたい。
⑦
コロナ禍後の2020年のズービン・メータ指揮ベルリン国立歌劇場管弦楽団演奏、カミラ・ニールント、ギュンター・グロイスペック、ミシェル・ロジェ、ネイディーン・シエラ、ローマン・トレケールら主演、アンドレ・ヘラー演出の舞台はとてもカラフルだった(NHKで放送)。いっぽう、2021年3月にこちらは無観客で上演され一定期間ネット上で公開されていたウラジーミル・ユロウスキ指揮バイエルン国立歌劇場管弦楽団演奏、マルリス・ペーターゼン、クリストフ・フィシェサー、サマンサ・ハンキー、カタリナ・コンラディ、ヨハネス・マルティン・クレンツレら主演の舞台は、バリー・コスキーによる強烈にインパクトのある演出とあいまって、近年まれにみる面白いものだった。あの舞台は是非また観てみたい。早くブルーレイとして市販してくれないものか。ちなみにこのふたつの感想はこちらの日記ですでにブログ化している。
これらに加えて、今年の春過ぎ頃には先日のびわ湖ホールでの和製プロダクションが新たに加わる。ひっとしたら、これら以外に放送済みで漏れているものもあるかも知れないし、市販のディスクでまだ観ていないものもある。
⑧
この他に、ネット上で見つけた2015年のウィーン国立歌劇場の通常公演のライブ・ストリームからのものと思われる映像があって、舞台はお馴染みの感じだが、演奏を聴いているとなかなかの好印象だったので、最後にペーストしておこう ↓
アダム・フィッシャー指揮ウィーン国立歌劇場管弦楽団演奏、マルティナ・セラフィン、ヴォルフガング・バンクル、エリナ・ガランチャ、エリン・モーレイ、ヨッヘン・シュメンケンベッヒャーら主演。歌手役はベンジャミン・ブルンス、アンニーナはウルリケ・ヘルツェル、ヴァルザッキはトマス・エーベンシュタイン、マリアンネはカロリーヌ・ウェンボルンらで、いずれもさすがに実力派が揃っている印象。唯一オックス男爵のヴォルフガング・バンクルのみは主役にはちょっとキャラ不足で声にも深みが足りないと感じる。悪い歌手ではないんだが。とは言え、全体としてはずっとでも聴いていたい良質の演奏。マルティナ・セラフィンといのは、オペレッタで有名なメルビッシュ湖上音楽祭のかつて総裁だったハラルド・セラフィンの令嬢で、デビューもメルビッシュとのことらしい。オーストリアでは人気があるだろう ↓
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2008年はカラヤン生誕100周年ということもあってNHKではカラヤンの特番が組まれ、そのトリに1960年のザルツブルク祝祭大劇場こけら落とし公演として上演されたエリザベート・シュワルツコップ(元帥夫人)とオットー・エーデルマン(オックス男爵)、セーナ・ユリナッチ(オクタヴィアン)、アンネリーゼ・ローテンベルガー(ゾフィー)、エーリッヒ・クンツ(ファニナル)ら主演による(以下、同配役順)カラヤン指揮ウィーン・フィル演奏の「ばらの騎士」公演のカラー映像 が放送された。いかんせん古いフィルム映画方式による撮影なので画像の粒子の粗さや色調の不均一さ、モノラルの音声などの問題はあるが、この歴史的な公演を基本的にライブ収録(一部映像は別撮りの編集もあるように見える)した貴重なカラー映像であることは間違いない。
②
翌2009年1月には、R.シュトラウス没後60年ということなのか、1994年3月にウィーン国立歌劇場で収録されたカルロス・クライバー指揮ウィーン国立歌劇場管弦楽団演奏、フェリシティー・ロット、クルト・モル、アンネ・ゾフィー・オッター、バーバラ・ボニー、ゴットフリート・ホーニックら主演によるこれも歴史的な公演の模様が鮮明なハイヴィジョン映像で放送された。カルロス・クライバーが好きかそうでないかは別としても、「ばらの騎士」の映像としてまず第一に観るべき(聴くべき)公演の記録としてこれを第一に挙げることに異を唱える人は少ないだろう。指揮者、歌手の出来、オケの演奏、演出のどれを取っても非の打ちどころがない。
③
同じカルロス・クライバー指揮として特に有名なのは、1979年バイエルン国立歌劇場での演奏(グィネス・ジョーンズ、マンフレート・ユングヴィルト、ブリギッテ・ファスベンダー、ルチア・ポップ、ベンノ・クッシェら主演、オットー・シェンク演出)の映像で、LDの時代から何度も教科書のように観てきた傑作だ。いまでもLDで観ようと思えば可能ではあるが、ディスクは重いしかさばるし機械の作動性も心配なので、数年前にさすがにこれと「こうもり」とMETの「トゥーランドット」はDVDに買い替えている。TVがまだブラウン管で走査線数も少なかった当時はこの映像でも実に美しくきらめいていて迫力があったが、いまのTVの規格ではその頃の良さが再現できないのが残念だが、音声は当時と変わらない良質なステレオで聴けるのが救いだ。B.ファスベンダーの、妙に取って付けたかのようなキザ男っぽい演技がちょっと笑える。この映像はNHKで放送されたかは覚えていない。
④
やはり2008年1月頃にNHKで放映されたのは、前年2007年11月に来日したドレスデン国立歌劇場管弦楽団のNHKホールでの公演でファビオ・ルイージ指揮、アンネ・シュヴァネヴィルムス、クルト・リドル、アンケ・フォンドゥング、森麻季、ハンス・ヨアヒム・ケテルセンら主演。11月に収録して翌年1月早々に放送という異例のスピード感に驚いたが、NHKホールで収録し、日本人も主役で出ているので強い〈はっぱ〉がかかったのだろう。この公演のみウヴェ・エリック・ラウフェンベルクの演出で他は大体オットー・シェンク演出をもとにしているものが多いので、やや毛色が違っていてファニナルの居館がウィーンの高層ホテルかアパートメント(日本で言うマンション)の上層階となっているが、それでもまだ全体としては保守的な部類だと思う。第三幕の居酒屋では、舞台はウィーンなのに駆け付けた警察官の制服が東ドイツ時代を彷彿させるようなコスチュームなのはドレスデンの演目だからかも知れないが、いま見るとちょっとちぐはぐな印象。演出よりもいまひとつに感じたのは、主役の女声3人の歌唱の魅力がいまひとつだったこと。特に元帥夫人のシュヴァネヴィルムスは美形だが声の伸びやかさがひまひとつ(特に高音部)で魅力がない。この人は、その後もザルツブルクやバイロイトで主役を張っているが、どうもビジュアルで得をしているようにしか見えない。カンカンとゾフィーにもどこか距離感があって、肝心な恋愛感情が伝わってこない(互いにあまり熱く見つめ合っていないし、森はとりあえずミスなく歌いきることに必死で演技にまで余力がない感じ。カンカンのアンケ・フォンドゥングもどこか冷めている感じがする)。おまけに核となるオケの演奏にいまひとつふくよかさや艶がなく有機的なつながりが聴こえてこないし、ところどころ聴こえるミストーンも気になる。これが本当にこの曲を初演した由緒あるドレスデン国立管か?それともまだ指揮者との馴染みが薄かったのか?ダビングに落としたディスクに問題があったのか?色々と考えさせられる演奏だった。
⑤
メトロポリタン歌劇場2010年公演の模様のNHK放送(2011年2月)の映像。エド・デ・ワールト指揮メトロポリタン歌劇場管弦楽団演奏、ルネ・フレミング、クリスティン・ジグムンドソン、スーザン・グラハム、クリスティーネ・シェーファー、トーマス・アレンら主演。プラシド・ドミンゴによるナビゲートとバックステージでの歌手のインタビュー付き。少なくとも、上記の④を観た後にこれを観たら、歌手・オケともにそれとは真逆のゴージャスでボリューム感の溢れる演奏と超高精細の美しい映像による豪華舞台で、これを観たら、あぁ、やっぱりMETもいつかは一度は行かないとなぁ、と思っているうちにコロナ禍となってしまったのだが、この勢いは復活しているのだろうか。上のアンネシュヴァネヴィルムスはルックスの良さだけだったが、その点ルネ・フレミングは声も良いしチャーミングだし、METで大人気なのもわかるよなぁ、って感じだ。カンカンのスーザン・グラハムは第一幕でオックス男爵登場の場面などは本当にメイドさんみたいだが(少なくとも新入りのメイドには見えないw)、歌唱はとても良い。クリスティン・ジグムンドソンのオックス男爵もとてもうまくて、さすがにMETの舞台は贅沢だと実感。エド・デ・ワールト指揮によるオケは繊細感と音圧の分厚さを兼ね備えていて聴きごたえ満点だ。ヨーロッパ的ではないかも知れないけれども、やっぱり音の分厚さって大事だ。おまけに札束でできたような、この超豪華な舞台セットは他では真似できようもない。
⑥
2014年ザルツブルク音楽祭でのフランツ・ウェルザメスト指揮(演出ハリー・クプファー)ウィーン・フィル演奏。クラッシミラ・ストヤノヴァ、ギュンター・グロイスペック、ソフィー・コッホ、モイツァ・エルトマン、アドリアン・エレートら主演。今回の聴き返しには間に合わなかったが、放送後すぐに一度飛ばしで映像を観た。なので演奏の詳しい記憶は残っていないが、ウィーン・フィルらしい豪華な演奏だったと思う。何よりも2014年のこの時点で、ハリー・クプファーがザルツブルクでいまも健在だというのに驚いたうえに、背景の多くが高精細なCGというのにまた驚いた。舞台設定は初演当時の20世紀初頭に置き換えられていて、馬車のかわりにクラシックカーがステージ上に載っていたと思う。この後、いずれまた再度鑑賞し直してみたい。
⑦
コロナ禍後の2020年のズービン・メータ指揮ベルリン国立歌劇場管弦楽団演奏、カミラ・ニールント、ギュンター・グロイスペック、ミシェル・ロジェ、ネイディーン・シエラ、ローマン・トレケールら主演、アンドレ・ヘラー演出の舞台はとてもカラフルだった(NHKで放送)。いっぽう、2021年3月にこちらは無観客で上演され一定期間ネット上で公開されていたウラジーミル・ユロウスキ指揮バイエルン国立歌劇場管弦楽団演奏、マルリス・ペーターゼン、クリストフ・フィシェサー、サマンサ・ハンキー、カタリナ・コンラディ、ヨハネス・マルティン・クレンツレら主演の舞台は、バリー・コスキーによる強烈にインパクトのある演出とあいまって、近年まれにみる面白いものだった。あの舞台は是非また観てみたい。早くブルーレイとして市販してくれないものか。ちなみにこのふたつの感想はこちらの日記ですでにブログ化している。
これらに加えて、今年の春過ぎ頃には先日のびわ湖ホールでの和製プロダクションが新たに加わる。ひっとしたら、これら以外に放送済みで漏れているものもあるかも知れないし、市販のディスクでまだ観ていないものもある。
⑧
この他に、ネット上で見つけた2015年のウィーン国立歌劇場の通常公演のライブ・ストリームからのものと思われる映像があって、舞台はお馴染みの感じだが、演奏を聴いているとなかなかの好印象だったので、最後にペーストしておこう ↓
アダム・フィッシャー指揮ウィーン国立歌劇場管弦楽団演奏、マルティナ・セラフィン、ヴォルフガング・バンクル、エリナ・ガランチャ、エリン・モーレイ、ヨッヘン・シュメンケンベッヒャーら主演。歌手役はベンジャミン・ブルンス、アンニーナはウルリケ・ヘルツェル、ヴァルザッキはトマス・エーベンシュタイン、マリアンネはカロリーヌ・ウェンボルンらで、いずれもさすがに実力派が揃っている印象。唯一オックス男爵のヴォルフガング・バンクルのみは主役にはちょっとキャラ不足で声にも深みが足りないと感じる。悪い歌手ではないんだが。とは言え、全体としてはずっとでも聴いていたい良質の演奏。マルティナ・セラフィンといのは、オペレッタで有名なメルビッシュ湖上音楽祭のかつて総裁だったハラルド・セラフィンの令嬢で、デビューもメルビッシュとのことらしい。オーストリアでは人気があるだろう ↓