pat.01

前回のブログでバーボンのアーリー・タイムズのことをちょこっと取り上げたばかりだが、先日久しぶりに酒店にアーリーを買いに行って、ラベルが新しいデザインに変わっていて、ちょっと戸惑った。かつては、もう何十年もアーリーと言えば①の田舎臭い小屋のイラストと、野暮ったいデザインの黄色いラベルが安酒代表のアーリーのイメージだったのが、②に変わってなんとなく垢ぬけて現代的なデザインになっている。おまけにラベルの色はイエローからベージュというか、クリーム色に近くなっている。さらには別種のブラウン・ラベルというのも同じ価格で売られていて、昔からのアーリーはどっちやねん!と混乱する。いったいいつから、こんなことになっていたのか。調べてみると、なんと本国アメリカでは、現在アーリーは「Kentucky Straight Bourbon Whisky」としては販売されておらず、単に
「Kentucky Whisky」の表示で、輸出向け商品のみにかつての「Kentucky Straight Bourbon Whisky」の表示がされているらしい。昔のイエローラベルのはもう店頭には無かったので、しかたなく新デザインのラベルのを買ったが、ラベルのイメージは大きい。出来れば以前のデザインのままでよかったのだが。まあ、いずれにしても700㎖で千円ちょっとの激安で、価格も随分と値落ちしたものである。そう言えば、ジャンルは違うが、コンヴァースのオールスターも高校生の頃はその辺のどこの靴屋にでも売ってるものではなくて、値段も1万4千円くらいはしたもので、そうそう今ほどは気軽にスーパーで叩き売られているようなものではなかったものだ。


early.01

early.02

で、前回のブログでは、そんなバーボンのオン・ザ・ロックを舐めながらのBGM的にラッセル・マローンのCDを取り上げたが、同じくギターでもうひと世代上のパット・マルティーノのスタンダード集のベスト盤にも収録されている「Days of wine and roses」の演奏がYoutubeにあったので、下に貼っておこう(と言っても、別人による演奏解説サイトのようだが、音質がいいので)。オリジナルはスタンダードの名曲とは言っても、案外そう古くはなくて、1962年のヘンリー・マンシーニのヒット曲。定番のスタンダードとしていろんな演奏者に取り上げられているが、このベスト盤ではパット・マルティーノの「EXIT」(1977年)からの演奏が収録されている。なんでオリジナルの「EXIT」でなくて、わざわざベスト盤のほうを取り上げるかと言うと、ジャケットデザインのセンスが良く、選曲もリラックスして聴きやすいから。コロナ禍で次々と予定していたクラシックやオペラの演奏会が中止となり、そのショックは計り知れず、そうそう自宅のCDでもクラシックを聴く気分にはなれなかった。文字通り「酒とバラのステイホーム」となったこの5月、6月は、そのかわりにバーボンとギターのCDが久しぶりにこころを癒してくれたのである。演奏は→こちら