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梅雨の合間にひとときの晴れ間が覗いた日曜日。九州地方ではまたぞろ豪雨で大きな被害が出ているようだが、近畿圏では雨は昨日の夜半に降りやみ、今日は午前中から快晴と言うほどではないにせよ、気温もさほど蒸し暑いと言うほどでもなく、思い立って近くの寺社の青紅葉を見に出かけるには、ちょうどいい具合だった。天気予報では、この後もまだ何日間かは鬱陶しいお天気が続きそうだし。

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京都市内でも、立派な庭園を擁した有名な寺院が多い東山エリアは、幸い車だと30分かからない程度。ぽっと時間が出来た時などには、気が向けば行きやすいエリアだが、今まではとにかく内外からのあまりの観光客の多さに出向くのも控える時期もあったが、さすがにコロナ禍以後、観光客の数はぐっと減っている。今日の青蓮院門跡も、ふだんよりは参拝客の数は随分と少なく、爽やかな風が心地よく吹き抜ける書院でぼうっと庭園の緑を眺めていても、静謐が破られることなく、こころ静かなひとときを過ごすことができた。この門跡寺院の由縁を語りはじめれば長くなるので割愛するが、気軽にふらっと立ち寄りやすい寺院で、ほぼ毎年初夏か秋には必ず訪れている。自宅は新興住宅地なので立派な庭など願うべくもないが、近くにこうした立派な庭園のある寺院があれば、手頃な拝観料で、美しい緑がたっぷりと堪能できる。自分だけの庭ではないが、今日のように比較的空いている時期を選べば、さほど誰に気がねすることもなく、静かに自分の時間が過ごせるのはつかの間の贅沢だ。

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この庭園の借景となっている山上は「将軍塚」と言われる場所で、京都市内が一望できる眺めの良い場所で、そちらも青蓮院として別途拝観できるようになっている。ただし、タクシーか車でないとおすすめできない。「将軍」とはだれのことかと思いきや、平安初期の征夷大将軍の坂上田村麻呂のことだから、年季が入っている。